原産地イメージ

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『国際的消費者行動論』
第九章「原産地コンセプトと文化」概論

International Consumer Behavior:
Its Impact on Marketing Strategy Development
Quorum Books, 1995.

製品の原産地想起は,様々な形で消費者の製品評価に影響をもたらす。
製品が作られた国に関して持っている消費者の感覚は,
製品の総括的評価に直接的に影響するのだ。

この場合,国の名前はプラスまたはマイナス感情を引き起こす想起である。
ここでは消費者の原産地想起を
認知段階,感情段階,行動段階という側面から考察する。

まず認知段階において,原産地の情報が個人の考えに影響する。
つまりハロー効果はまず認知の段階で創造される。
想起が認知段階で受け取られる場合,それらは製品特質に影響を及ぼす。

そして次に,原産地想起のインパクトが感情段階において消費者に影響する。
原産地想起は原産地情報よりも感情や信念との結びつきが強いことが特徴である。
感情の段階で受け取られれば,それらは信念に影響を及ぼす。

最後に原産地想起は購買行動へ直接作用する。
これらが行動段階で受け取られる場合,
それらは製品特性と信念を補填したり,否定する可能性がある。

消費者心理への原産地想起の影響は累積的である。
これらの想起は,行動段階だけでなく認知・感情の段階のすべてを通じて存在するし,認められる。

消費者の製品品質評価において原産地想起は重要な要素であるものの,
他の製品想起と結びついた複合的な訴求が有効である。

製品がどこで作られるかに関する情報に加えて,
ブランドはさらに重要な原産地情報である。
ロールスロイス,バイエル・アスピリンなどといった著名なグローバル・ブランドは,
それらがどこに起源をもつかに関して知られている。

原産地に関わる情報を巧く用いて消費者とコミュニケーションを行い,
国際的なブランド・ロイヤルティを形成することが求められる。

大石研究室
古川裕康 作成