国際市場細分化

国際市場細分化

『国際的消費者行動論』
第十章「国際市場細分化と消費者行動」概論

International Consumer Behavior:
Its Impact on Marketing Strategy Development
Quorum Books, 1995.

国際市場細分化の伝統的な考え方(マクロ基準)は,国家間のみの異質性を前提としている。
しかし現代的な考え方(ミクロ基準)においては,一国内における市場セグメントは大きく異なっており,
それぞれの市場が製品やサービスに対して潜在的可能性を有しているとしている。

これは伝統的なマクロ基準に価値がないということではない。
伝統的なマクロ基準のみでは,市場セグメントの質的・量的特性を理解するには不十分であるということである。
国際市場細分化は一国内あるいは国家間でミクロ市場をグループ化することを基盤にすべきである。

国際市場細分化を戦略的に行うためには,4つのステップが必要となる(下図参照)。
はじめに必要となるのは細分化のための「基準の設定」である。
マズローの欲求階層理論は,創造的マクロ細分化基準として用いるのに有益である。
この基準を基礎に,一定レベルの工業化,教育,一人当たりの所得などを考慮する。

手順の第2ステップは「選別」である。
前段階で考慮した基準をもとに適切な候補国を選出する。
ここで選出されたセグメントにマーケティングを行うだけでは,伝統的な手法と全く変わらない。
次のステップに進むことが肝要である。

第3のステップは「ミクロ的細分化」である。
市場が一国市場内で同質ではないと仮定し,市場内の様々な集団(諸種の小さなセグメント)を特定する。

最後の第4ステップでは,
より詳細な細分化作業であるSES(Strategically equivalent segmentation)を行う。
このステップでは,まずミクロ・セグメント間の類似性に注目し,
因子分析などの様々な尺度から市場を評価する必要がある。
その後,費用・便益分析でスクリーニングを行い,
収益性が見込めないセグメントの排除を検討しなければならない。


大石研究室
古川裕康 作成